TRON - 分散型の信頼できるアプリケーション、ブロックチェーンによって権限を得るスマートコントラクト、誰でも発行および取得できるデジタル値、次世代のWeb 4.0
TRONはブロックチェーンと分散ストレージ技術を用いて世界的な無料のコンテンツエンターテインメントシステムを構築することを目指すブロックチェーンベースの分散型プロトコルです。 このプロトコルは、各ユーザが自由にデータを公開、保存、所有することを可能にし、分散された自律的な形態で、コンテンツの配信、購読およびプッシュを決定し、デジタル資産をリリース、流通および処理することで分散型コンテンツエンターテイメント生態系を形成。
基本情報
プラットフォーム | 不明 |
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タイプ | 不明 |
参加可能通貨 | Others |
供給率 | 不明 |
KYC | 不明 |
参加不可地域 | 不明 |
Webサイト | ホームページ |
ホワイトペーパー | ダウンロード |
概要
概要
TRONはエンターテイメント業界に特化した仮想通貨であり、クリエイティブなコンテンツを多くの人に提供することを目的としている。シンガポールの非営利団体でシンガポールの企業規制局の承認を得ているTRON財団が運営している。
クリエーター支援
ブロックチェーンをベースにした分散型のプロトコルである。集中化されたサービスに頼ることなく,誰もが自由にコンテンツ,Webサイト,およびアプリケーションを作成できる分散型インターネットの構築に努めている。ユーザーに力を与えることでインターネットを世界規模で変革する。
プラットフォーム
データの開放
無料で文字や写真等のコンテンツを保存して提供することができる。
コンテンツの有効化
コンテンツを提供することでコインが報酬としてコインが得られる。
パーソナルICO
コンテンツを配信しているユーザーが自由にICOをし、資金を集めることができる。
インフラストラクチャ
分散型取引,オンラインゲーム等のプラットフォームを構築し,公平なインフラストラクチャーを作る。
ブロックチェーンベースのスマートコントラクト
スマートコントラクトを実装することで決済期間の短縮、内容の改ざん、仲介者を省くことでコストの削減が期待できる。ルールとプロトコルは完全に透明で、忠実に実行されたスマートコントラクトに基づいている。
UTXO
イーサリアムやNEMのようなアカウントベースではなくUTXOベースにすることでプライバシーの保護やハッキング体制に効果的である。
PoS
公平なマイニングを行うためにビットコインのようなPoWではなくPoSが採用されている。
詳細説明
2017年末に彗星の如く現れ、瞬く間に時価総額Top10に上り詰めた仮想通貨界の新星Tron(TRX)は、ブロックチェーン時代のエンターテイメントネットワークの構築を目指している中国発の仮想通貨です。
YoutubeなどSNSでの個人の発信が当たり前になっている時代ですが、それは企業の管理による「中央集権型」のプラットフォームです。Tronは「分散型」のプラットフォームを構築することでクリエイターが企業の仲介マージンを中抜きされることなく表現により報酬を得られることを実現しようとしています。
創業者はRipple(リップル)中国代表のジャスティン・サン、次のジャックマーと呼ばれるカリスマ実業家です。
ビットコインやイーサリアム・リップルなど既存の有望コインがある中で、いきなり大人気となったのにはこの仮想通貨。トロンの特徴と目指すところを詳細に見ていきましょう。
基本情報
通貨名: Tron(トロン) 発行日: 2017年8月 開発言語: Java コンセンサスアルゴリズム: PoS 発行上限枚数: 1,000億枚 取扱取引所: Binance, OKEx, Bithumb, Huobi 等
TRONとは、クリエイターの自由な表現をサポートすることを目的とした仮想通貨である
21世紀、インターネットの発達によってYoutubeをはじめとして個人クリエイターの発信がますます盛り上がっています。しかし、既存のプラットフォームでは中央に運営者がいて、運営側による利用料の徴収・広告収入依存型のモデルなど課題が指摘されています。どれだけコンテンツの質が高くとも広告のクリック数がが重要になってしまいます。
Tron(トロン)ネットワークでは、中央集権型のプラットフォームの課題を解決するために、コンテンツのクリエイターと消費者(閲覧者)を直接結びつける分散型のネットワークを構築します
クリエイターはデジタルコンテンツをブロックチェーン上にアップロードし、データは世界中に散らばったストレージで管理されます。
視聴者は、お気に入りの作品に対して、クリエーターに対して直接Tronを渡すことができ(投げ銭の仕組)ます。これにより、エンターテイメントの発展とクリエーターの支援を行うことを目的としています。
Tronネットワークでは、個人でのICOができる
Tronネットワークでは、参加するクリエーターが個人で新たなトークンを発行することができます(パーソナルICO)。各クリエーターはICOで得られた資金を元に自らが発信したいことに対して自由な取り組みを行うことが可能となります。現行の仕組みでいうところの「クラウドファンディング」のようなことがグローバル規模で行うことが可能となります。
Tronの創設者Justin Sunとは?
Tronの創業者は、カリスマ実業家と言われるジャスティン・サン(Justin Sun)です。AlibabaのCEOジャック・マーとも親しく、次のジャック・マーと言われています。
動画配信サービスPeiwoの創業者でもあり、Tron創業前はRipple(リップル)の中国区代表として活躍していました。
カリスマ性溢れるジャスティン率いるTronには、アリババやテンセントに加え、BTCC(中国の大手仮想通貨取引所)創業者ボビー・リーなど大物が投資しTronの発展をサポートしています。
TRONは分散型ストレージ機能によってコンテンツ配信を可能としている
Tron(トロン)の最大の特徴は「分散型ストレージ」です。コンテンツ配信には多大な容量が必要となりますが、既存の中央集権的な仕組みとは異なりTRONはサーバーを分散して繋げることで大規模なストレージを作る仕組みを持っています。
それにより、 ・災害時やトラブル時のリスクを最小化 ・容易にストレージを拡張できる という利点を享受することができます。
自らのマシンの空き容量を提供することで、提供者には見返りとしてTRXをもらえるインセンティブがあります。
承認システムはPoRep(Proof of Replication)を採用している
「空き容量」提供の承認システムはPoRep(複製による証明)を採用しています。
PoREPでは、データが保有者自らのマシンだけでなく複数のストレージで保管できることを証明することで、承認されます。
TRONはハイスペックな機能を実装している
Tron(トロン)は大量のアカウントを対象に、分散型で大容量のコンテンツを管理すると同時に報酬などの金銭授受の管理も行う必要があり、プライバシーと即時性を同時に満たすハイスペックなプロダクトが必要です。Tronは以下機能の実装を公表しています。
・残高管理: UTXO(Unspent Transaction Output)ベースの取引モデル Bitcoin(ビットコイン)でも使われている残高管理方法。 送信者の追跡を困難とするプライバシー重視の手法。
・トロン仮想マシン(Tron Virtual Machine: TVM) Tronネットワーク内でのスマートコントラクトを安全に実行することを目的としている。仮想マシンを用いることにより高速に大量の処理が可能となる。
・Java→TVMへのコンパイル機能 Tronは最も一般的に使われている言語のJavaを採用しています。仮想マシンへバイトコードを変換する機能を持つことで高い実行性を担保しています。
・ABCI(Application BlockChain Interface) 外部アプリとTronを連携させる仕組み。このインターフェイスによりTronのコンセンサスアルゴリズムやブロックチェーン技術を外部アプリが利用することができ、Tronネットワークの拡大を可能にしています。
・毎秒1,000超のトランズアクション処理が可能 承認アルゴリズムはPoSを採用し、大量の情報処理を可能にしている。
TRONは2020年代後半までの長い構想が存在している。
Tronは2020年後半までを見据えた長期的な構想が存在します。その間6つのプロジェクトを通じて、新たな時代のエンターテイメントプラットフォームの構築を目指しています。
① Exodus(エクソダス) : 2017年8月~2018年12月 Tronの基盤となるP2Pに基づいたアップロード・保存・配布の仕組みをユーザーに提供する信頼性の高い仕組みを構築
② Odyssey(オデッセイ): 2019年1月~2020年6月 クリエイターに対する報酬制度の構築。より良いコンテンツに対して高い報酬を払う仕組みの導入することで、クリエイターがTronを利用したくなるようなインセンティブを整える。
③ Great Voyage(グレートボヤージ): 2020年7月~2021年7月 所得測定、配当の支払い、サポーターマネジメント制度に関する課題を解決
④ Apollo(アポロ): 2021年8月~2023年3月 クリエイターによる独自トークンの発行(パーソナルICO)を実現。
⑤ Star Trek(スタートレック): 2023年4月~2025年9月 分散型オンラインゲーム用のプラットフォームの実現
⑥ Eternity(エターニティ): 2025年9月~2027年9月 ゲームクリエイターがTronを活用して資金調達することができ、投資家がゲームに投資できる仕組を構築
既に複数サービスと提携済
Tronは既に複数のtoCサービスと提携し、より身近に使われるような取り組みが始まっています。
Tronと提携済みの主なサービス ・Peiwo: 中国の音楽ストリーミングサービス。Tronの創業者ジャスティンがCEOを務めている。
・oBike: シンガポール発の自転車シェアリングサービス。oBikeが発行する仮想通貨oCoinでTronネットワーク上のアプリやコンテンツを入手することができる。
・BitGuild: 分散型ゲームうラットフォーム。Tronトークンを活用できるゲームアイテムのリリースが予定されている
さらに、Tronの投資家であるジャックマーがCEOを務めるアリババとの提携も噂されていますが、まだ実現はされていません。
価格推移
Tronは2017年の8月のICO以降1円未満で推移していましたが、Peiwoとの提携発表や世界トップクラスの取引高を誇るOKExへの取引所上場の発表を受け2018年1月には30円弱にまで高騰しました。2018年6月時点では、6~7円程度で価格は推移しています。
今後、計画通りにプロダクトが形創られ、同時に大型提携などのビッグイベントがあれば価値の向上が見込まれます。
ニュース
2019年5月15日、OperaはTRONのTRXやその他のTRC標準のトークンをブラウザ内でサポートする予定を発表